のんのんびより ばけーしょん

のんのんびよりの映画版です。ファンの求めるものをよくわかっている個人的には満足した映画でしたが、ファン以外が見ると全く面白くないかも。

そもそも予告も見ないで、最近美術館が多いので映画でもどうかと思いなんとなく行きました。アニメ版は見てないけど、マンガ版は全巻読んでるので大丈夫だろうと。

個人的に恐れていたのは、映画版が「大きな物語」になることだったんですよ。よくテレビドラマの映画版で、日常的な小さな話が面白いものを、映画版で無理に話を大きくして、結局無難な感動物語になるみたいなのがありますよね。のんのんびよりがそうなったら残念だなと。

今回うまいと思ったのは、沖縄旅行の話自体はマンガ版にある話なんですよね。基本的にはその話をやって、それに映画版ならではの話を少し付け足してる。だからあんまり無理な感じがしない。

一応映画版ならではの話に現地の宿の娘との出会いはある。でもそこに大きな話はない。観光案内してもらう話も普通にありそうで無理がない。沖縄にみんなで行って、遊んで、帰って来る。本当にそれだけの話です。

もちろん海なので水着もありますが、シーンそのものが短く色気推しというわけでもない。メインは完全に沖縄の自然描写です。

たぶんマンガもテレビ版も見ないで見た人はつまらないと思う。でものんのんびよりはこれでいいんです。むしろ映画版にも関わらず、それをあえて選択できたことが素晴らしいと思います。