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Androidタブレットはなぜ売れないのか

http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1112/28/news039.html
上記記事にもあるようにAndroidタブレットは今年期待されて最も売れなかった商品だろう。もちろんKindle Fireは除いてである。
その理由としては上記記事のように商品そのものの価値がiPad2について劣るというのももちろん大きいのだが、あまり言及されない以下の理由があると考えている。それについて詳しく述べたい。

1. Android携帯が売れた理由が販売チャネルの有利さだったがそれがない
2. タブレットで何ができるかがいまだにはっきりしないので、Appleだから何かあるという期待感が売れる動機になっている
3. Kindle Fireは上記の問題をどう解決したか
4. Android is not Google

1. Androidケータイが売れた理由が販売チャネルの有利さだったがそれがない
Androidタブレットが売れると思われた理由は、Android携帯が売れたからである。ではなぜ売れたのか?
Android携帯が売れたのは日本では2011年、世界では2010年からであるが、この時点でのいわゆる4Pと言われる、製品、販売チャネル、価格、プロモーションの4つを考えてみる。製品、価格、プロモーションの3つは、iPhoneに対して有利な部分は何もない。結局、販売チャネルというか、まあ厳密には違うけど、今使っているキャリアでiPhoneで使えないという一点が結局じゃあ似てるからAndroidでいいやということに世界的になっただけではないかと思う。もちろん、Androidならではの特色が好きという人もいるだろうけど、非常に少数派なのではないか。

そして、その販売チャネルの有利さがAndroidタブレットでは全くない。既存の回線の置き換えもないし、そもそも売れているのはWifiモデルなのだから。製品、価格、プロモーションの3つが明らかに劣るAndroidタブレットが売れないのは全く当然の話である。


2. タブレットで何ができるかがいまだにはっきりしないので、Appleだから何かあるという期待感がiPadの売れる動機になっている
iPadが登場して早2年になる。面白いのは、「iPad超便利最高」という声はよく聞くにもかかわらず、じゃあiPadを含むタブレット端末の「一般的な」利点さというか、PCとスマートフォンを持っている人がさらにタブレットを必要とする理由が、みんなバラバラで今ひとつはっきりしないことだ。正直自分の友人もiPadを使っている話を聞くし、仕事でAndrodタブレットを使う機会もあるのだが、欲しいと全く思わないのだ。これがiPad発表後1年以内なら当然だが、これだけ売れて、かつ長い期間がたっているのもかかわらず今の状態というのが面白い。

考えてみれば、iPhoneはわかりやすい商品だった。あくまで既存の携帯電話の機能をタッチパネルで使いやすくしたというもので、アプリはあくまでプラスアルファの価値であった。だから安心して買うことができた。タブレットはたぶん、昔で言うインターネット普及以前のPCのようなものなのだと思う。あくまで「何かできるけど、何かは自分で探す必要がある」ものなのだ。

そしてその点は、Appleの顧客と、Android製品の顧客との決定的な違いである、Appleの顧客は「Appleなら何か新しいことを提供してくれる」と思い、何かを自分で探すことに慣れている。Android製品の顧客にはそれがない。だからiPad以外は売れないのだ。


3. Kindle Fireは上記の問題をどう解決したか
ここで、ではAndroidタブレット唯一のヒットと言われるKindke Fireが上記の問題をどう解決したかについて述べる。
1.についてはチャネルの優位はないとすると、残りは製品、価格、プロモーションである。プロモーションもAmazonとはいえAppleに差別化はできない。残るは製品と価格である。

製品については7インチ、400gという大きさで、有利ではないが差別化はできている。実際の使い方で7インチは気軽に持ちだせるかどうかの分岐点というのは、iPadユーザーからも聞かれる声である。そして決定的なのが言うまでもなく$199という価格であった。

そして、2.についてもKindle Fireは明快だった。あくまで電子書籍リーダーとしてのKindleが、カラーの雑誌やコミックを読めるようになって、なおかつプラスアルファで映画やゲームもできますよと目的を明確化したのである。だからKindle Fireにはカメラがない。上記の目的に不必要なコストだから。

もちろん、上記はどちらもNook Colorが先にあったわけでKindleが最初ではないが、価格で勝負をかけたのが決定的であった。


4. Android is not Google
来年Androidタブレットが来るかどうかは、まあ現状では厳しいというのは自分と本田さんと同意見である。一点異なるのは、OSとしてのAndroidと、サービスプロバイダとしてのGoogleは別で、そこが分離できるのがAndroidのiOSに対する最大のメリットであり、そこをうまく生かせたのがAmazonという点だ。Googleがより強固なサービスプロバイダになる、Android OSをやめるというのはもちろん選択肢だけれど、現実的に面白いのはGoogle以外のサービスプロバイダがAndroid OS上に載ることだと思う。それがSonyのようなメーカになるのか、docomoのようなキャリアになるのかはわからないけど、Androdが成功するために必要なのは、逆にサービスプロバイダとしてのGoogleに反旗を翻すことではないかと思っている。