私的脱オタファッション論

いわゆる「脱オタファッション」というのはネットで定期的に話題になります。ただこの手の話を読んで自分はいつも微妙にポイントがずれている感を感じていました。

自分も率直に言ってファッションにそれほど興味ないのですが、自分の経験からいくつか思うことと、具体的な自分なりの解決の糸口を書いてみたいと思います。

目指すは「女性に友人として拒否されないレベル」

脱オタファッション論って実際は結構目指すレベルに差があります。先にレベル感と必要条件を示しておきます。

目指すレベルは「男性のファッションに対してはそれほどこだわりのない女性に、友人として拒否されないレベル」です。超低いです。モテるとかそんな高レベルは目指しません。

というか、モテることが目的なら、ファッションでモテるのはレベルが高すぎるので、もっと性格とか話し方とか他に効率的で重要なやることがあると思います。

あと必要条件としては「ユニクロで普通に服を買える」です。本当に金がない人ではなく、趣味に金はそこそこかけているけど、服とか興味ないし、めんどうだし、店員怖いから買いたくない人が対象です。

安くて格好いいコーディネートを提示しても役に立たない

まず既存の「脱オタファッション論」が微妙にずれている、というか実際に役に立ちにくいという理由を示します。一般的にこの手の話は「原則」と「実例」があります。原則はいいのですが、実例で多いのは「ユニクロ、無印でもこんな安くてすてきなコーディネートができますよ」です。

これはかなりレベル高いです。そもそも「コーディネート」するセンスがあれば苦労しません。そしてコーディネートされたものを一回買っても、次どうしたらいいのかわかりません。

このような回答になるのは、そもそも回答者の発想がファッション上級者の「安くてすてきなコーディネートを追求することが楽しみ」だからなのだと思います。それ自体が上級者の発想だということが想像つかないのです。

これに対する自分の発想はずばり「コーディネートしなくていい服を買う」です。このあと具体的に紹介します。

最も重要な基準は「合わせ易い」こと

コーディネートしなくていいために重要なことは「合わせ易い」服を買うことです。注目点は既存の脱オタファッションサイトの原則と同じです。

基本色(黒、白、グレー、紺色、薄茶色、濃茶色)以外買わない

この組み合わせであればどうやっても失敗しないです。見た目は地味になりますが、派手な格好良さをそもそも目指すわけではありません。

ベーシックな形以外のものは買わない

ぱっと見て「ちょっと地味だな」と思うくらいがちょうどいいです。最初に目に付いた派手な格好良く見える服は買ってはいけません。

サイズだけはきっちり合わせる

まあどこでも言われていますが重要です。見た目もありますが、単純に実用的でなくて長期的には着たくなくなります。高い服ほど体型の要求が厳しすぎ、着にくい服が多いというのもファッション業界のよくわからないところです。

念のため試着は2サイズくらいまとめてやりましょう。大丈夫です。店員にとってはどっちか買ってもらえばいいので、サイズが増えても嫌がりません。あとで合わないから交換といわれるよりいいです。

注意点はぴったりのサイズが店にないとき、店員が大きすぎる、または小さすぎるサイズの服に「大丈夫だと思いますよ」と言ったら大丈夫じゃないです。店員の発言が信頼できるかは「店員が得をするか変わらないか」で判断できると思います。

試着だと緊張してサイズが合っているのか自分でよくわからない人。自分がそうなのですが、そういう場合は、今自分が着ている服とサイズが同じか試着室で計ってみます。意外とこれはいいやり方です。

あと試着の時にちょっと体を動かすのも重要です。普通に直立すると問題ないのですが、恐ろしく動きにくい服とかたまにあります。細身のパンツとか。

安い店よりちょっと高い店

ここからは異論もあると思うのですが、先の章でもいいましたがユニクロ、無印って逆に難しいと思うんですよ。理由として選択肢が広すぎて、センスが要求されるからです。それだったらもう一歩買う店のレベルを上げて、そこで地味な服買った方が簡単だと思うんですよね。

もう一歩高くなると、地味でベーシックな服であってもちょっと生地がいいとか、さりげないワンポイントの装飾があるとか、大原則の「合わせ易さ」を壊さないおされポイントがあって、そこに頼ってしまうのが楽なんでないかなと。自分のセンスなんて当てにならないので、金でセンスを買うのです。まあその際「絶対に派手な服を買わない」ことが必要となります。

もう一歩ってどこまでよという話になりますが、シャツの値段で5000 - 10000円くらいかなあ。まあこれも人によると思いますけど。

ちなみに新しい店に行ったらまずシャツの値段を見るべきです。店の服の値段の基準になります。買えないと思ったらさっさと退散します。値札が隠されていても容赦なく見るべきです。どうしても値札が見つけられないような店は行ってはいけない店です。

重要なことは、いい店を見つけたら、しばらくそこでずっと買うことです。同じ店の服同士であれば「合わせ易さ」がある程度保証されています。まあ変えるのもめんどくさいですし。

率直に言って脱オタファッションで最も重要なチェックポイントは「とりあえず何買ってもなんとかなる」店を見つけることだと思います。

最後に

このエントリはずいぶん以前から思いついてはいましたが、率直に言って恥ずかしくて書けなかったです。今でも自分がファッションについて語るとかどうよと思います。すいません。

まあ男性向けファッション業界って、基本ファッションオタク向けに成り立っているので、特に30過ぎるとユニクロの上が急に値段が高くなるんですよね。だから意外と「ファッションに興味はないけど、いつもユニクロもどうかな」という人も結構いると思うのですが、そういう需要に応えられていない感があるんですよ。

まずファッション雑誌から読めみたいな話がありますけど、今パソコン買うのにパソコン雑誌読む人っていますか? その辺の感覚が既におかしいということがファッション業界の人はよくわかってないんだと思います。

そこについてもっと買う側も供給側も歩み寄る試みができればいいんじゃないかなと思いますね。