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こどもの城閉館問題について

青山のこどもの城が2015年に閉館されるそうです。この話で面白いのは、こどもの城と一緒に併設の青山劇場、青山円形劇場も閉鎖され、自分の観測範囲ではそちらに対する無念のコメントがこどもの城より多いように見えることです。

自分は青山劇場、青山円形劇場どちらも2回ほど行っていますが、特に青山円形劇場は劇場が特徴的で、それを生かした公演も斬新なものが多く、自分も惜しい劇場だと思います。

閉館の理由は老巧化と、児童館などの代替施設が増えたこととされていますが、本質的な問題は「厚生労働省が劇場を管轄している点」ではないかと思います。行ったことのある人はわかると思いますが、こどもの城は子供の遊ぶスペースよりもはるかに青山劇場の方が大きいのです。

当時は厚生省の管轄で作成した施設だと思いますが、劇場の運営はそもそも当時から厚生省のやることではありませんでした。しかし、バブルでイケイケという事もあり、大劇場を作ることにも特に問題はなかったのではないでしょうか。

現在渋谷地区の大型劇場は、Bunkamuraオーチャードホールと、新しくできたシアターオーブがありますが、作られたのはオーチャードホールが1988年、青山劇場が1985年ですので、確かに当時は渋谷地区初めての大型劇場としてのニーズはあったのではないかと想像します。

しかし今ではオーチャードホールとシアターオーブがあります。現在の青山劇場の公演はミュージカルの公演が多いようですので(自分もシカゴをここで観た) 特にシアターオーブの完成により、青山劇場は時代の役割を終えたという理由もあるのではないかと思います。

この騒動はかつての厚生年金会館問題を思い出させます。厚生年金の運用益で、ホールの赤字を埋めていいのかという疑問と同様、厚生労働省ということでは今後ますます増える社会保障費で劇場の赤字を埋めていいのかというもっともな疑問が発生します。これに対する反論を厚生労働省がするのは難しいし、一般論として国民の意思にも反するでしょう。

今後このようなバブル期に建てた、本来の団体の目的とは異なる赤字公共ホールの存続問題はますます増えると考えます。厚生年金会館が、必要なものは自治体主導で運営主体を第三者に移管したような形で、本当に必要な劇場の選別が始まるのかもしれません。