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十和田市現代美術館 / 青森県立美術館

GWに青森 -> 北海道と旅行してきました。目的は十和田市現代美術館モエレ沼公園だったのですが函館も普通に観光してきましたのでその辺もちょっと書くかも。

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まず十和田市現代美術館ですが、最近できた現代美術館として、アート旅行系では瀬戸内と並んで定番といっても良いと思います。

現代美術館で建築家がSANAAの西沢立衛。建物が白基調でガラスが多く、外部から展示室が見えるという点が共通していることから、金沢21世紀美術館の共通点も見られますが、コンセプト的にはかなり異なった印象を受けました。

一番違うのは、企画展と常設展どちらが主体かという点でしょうね。金沢は企画主体、十和田は常設主体です。十和田は常設は充実していますが、企画展は展示室も狭く、企画自体も金沢のアグレッシブさと比べると、保守的な印象を受けました。これについては、運営主体が県と市と言うことで、継続的にかけられる予算の違いもあるのでしょうね。

建築的に面白いのは、金沢の内部の通路が外から見える展示をさらに一歩進めて、常設展については作品自体がガラスの建物の外から見えてしまう点じゃないでしょうか。もちろん暗い必要があるなどの作品は別ですが、多くの作品が外に展示されてたり、ガラス越しに見えたりします。敷地にはいるのにお金を払う必要もなく、ガラス越しなら写真も撮れます。

これはなかなか面白くて、観光地としての美術館というのは、その地に人を呼び込んだ時点で勝ちなわけで、美術作品の維持に必要な建物以外は不要ということなのでしょうね。また、これは材質が比較的安定しているインスタレーションのみを扱う美術館だから可能な戦略で、湿度や光の厳密な管理が必要な洋画や日本画を扱う美術館ではできないと思います。

気になったのは平日ということもあったのでしょうが、展示員が少なく、やっていいことと悪いことの区別がつきにくかった点。インスタレーションでよくあるんですが、実は中に入っていいのに、説明がないから怖がってみんな入らなかったり、逆に触ったら叱られたりということがあるので、無粋でもやっていいことと悪いことを作品毎に解説しないと、作者の意図どおりの鑑賞ができないんですよ。この辺もっと展示に工夫ができるように思いました。


次に青森県立美術館です。ここも割と最近できた美術館です。こっちはまあ県立だけあって普通な感じ。地元作家の紹介がメインで、奈良美智棟方志功の無双っぷりが光ります。逆に言うと県出身に世界的に有名な美術家が2人もいて、近代と現代でバランスをとれるというのはなかなか恵まれていると言えます。そんなことのできる県は少ないですよ。

常設展示ですが、奈良美智の有名なあおもり犬はいいとして、八角堂はどうなんでしょう…自分が行ったとき人は誰もいなかったよ。棟方志功は普通にいいですね。シャガールの舞台美術も良かったですが、美術館のコンセプトからはちょっと異なる気もします。ただこれがあるとないとでは、地元の満足度が違うだろうなあと思います。重要なことです。

気になったのが、順路がややこしいわりに案内標識があまりないこと。説明員は多くて間違えると案内してくれるけど、案内標識が不十分なのに「間違ってますよ」と言われると、誰でも少しイラッとすると思います。自分だけでなく多くの人が迷っているのを見かけました。あと企画展スペースの展示が「大哺乳類展」だったのは仕方なしか。過去の企画展は結構良さそうだし。

長くなったので函館とモエレ沼公園は別項に。