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風立ちぬ

面白くないわけではないけどという感じ。

大人向けの物語である点についてはいいんじゃないかと思います。確かにジブリ=子供向けみたいな期待をして期待はずれな人はいるでしょうが、予告編でも大人と飛行機しか出てきてないし、別に騙したわけではない。

関東大震災を出したのは良かった。東北を他人事のように見ていても、関東もつい90年前に大震災があったわけで、自分の生きているうちにもうないなんて全く言い切れないなあと。

ただイマイチだったのは恋愛パートなんですよね。お前に大人の恋愛の何がわかるという意見はおいておきます。最初の出会いはいいでしょう。で、再会なんですけど、それまでの展開から無理矢理過ぎないですかね。

何の説明もなく工場から場面が変わって、高級避暑地になせか一人で来ている二郎。恋の行方より、彼がなぜこんなところに一人でいるのかが気になって仕方がなかったのですが、なんか休みだったからみたいです。もうちょっとうまい再会のさせ方はなかったのか。

その後の展開はいいとして、最後はあれで物語として納得できるのかなあ…女性に男性にとって都合のいい積極性だけを求めた結末と見えなくもないけど。菜穂子は結局自分として生きることを選んだいう積極的な意味合いに捉えればいいんですかね。

あと航空機が戦争の道具でもあるということに対する宮崎駿のジレンマ的なものですが、この結末だと「俺は技術者としてキレイな飛行機を作りたかっただけです。戦争は俺の責任じゃないです」的にしか思えないのだけど、それでいいんですかね。

もちろん当時の技術者が悪いというわけではないし、技術者として生きるとは、それ以外の選択肢はなかった。でもその自己肯定って、わざわざ冒頭に震災を持ってきた東北震災以降の物語としてもう少し葛藤があるべきではないかと思うわけです。それ言ったら原発を作った技術者も科学者も日本のエネルギーを真剣に考えてたわけですよ。

大人向けの物語であるなら、その点はアニメであろうと容赦されずに問われるべきじゃないか。それが大人向けのアニメであるということです。

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