Tokyo Art Tileというサイトを個人で作成しました。
http://tokyoarttile.herokuapp.com/
このサイトは何かというと、東京アートビートという展覧会紹介サイトの情報のうち、特定の"種類"と"場所"を満たす、現在開催中の美術館の展覧会を表示するサイトです。
美術館情報のサイトは東京アートビートの他にもartscapeやEnjoyTokyoなどあるのですが、以下の条件を満たすサイトはありませんでした。そのため自分で作成しました。
- 複数の種類と場所を検索条件として同時に指定可能である
- 結果一覧でポスターの画像を閲覧できる
- 検索条件が次回アクセス時も保存されている
画像が大きく、タイル状である点は、単に流行のデザインだからというわけではなく、以下の理由があります。
美術展の情報の場合、コンテンツが主に映像であるため、画像の情報が本質的に重要です。例えばこれがコンサートの場合は画像より、1画面の情報の多さの方が重要になるでしょう。
表示がタイル状である点は、画像をなるべく大きくした上で、1画面の情報量をなるべく多くするための工夫です。
検索条件は保存されるようになっており、次回アクセス時はその設定で表示されます。
展覧会情報に限らないのですが、ほとんどのサイトにおいて、情報の整理のアプローチは以下の種類に分類されます。
- 検索
- カテゴリ
- リコメンド
しかしこのアプローチは、美術好きにとっての美術館情報のような以下のニーズにマッチしません。
- 複数カテゴリにわたる情報を一度に見たい
- 自分の欲しい情報がどのカテゴリにあるかは自分でわかっているので、リコメンドはいらない
- カテゴリは毎回ほぼ固定なので、一度設定したらそのまま使いたい
現在、多くのサイトの情報の見せ方の焦点はリコメンドにあります。それはテレビ的な受動的に情報を受けるユーザーに対して有効なアプローチです。また偶然による発見も期待できます。
しかし、ある程度能動的に、かつ定期的に情報を収集するユーザーにとっては、リコメンドは求められていないのではという気がします。検索もカテゴリも、情報は得られますが、必要な情報を全て得るには何度もアクセスしなくてはなりません。
情報の見せ方の方法としてはGoogleニュース等と同じで、別段新しいとも思わないですが、もっといろんなサイトで応用可能なのではないかという気がします。
技術的な話を若干すると、自分はHTML、DB、Ruby等の要素技術は知ってましたが、Web系は業務で全くやったことがありません。そのため時間は結構かかりました。構成的には普通にRuby on Railsです。
意外と苦労したのがCSSです。CSSによるレイアウトってなんであんなにわかりにくいのでしょうか。Andoridのレイアウトxmlを手書きした方が100倍直感的な気がします。
CSSの設定にはスタイルとレイアウトがありますが、スタイルはいいとして、レイアウトは根本的に設計がおかしいのではないかという気がします。レイアウトって文書構造と無関係にはできないのに、無理に分離したのが間違いのような。あとフローを無理にグリッドにしようとするから無理が出ているのかも。
スタイルとレイアウトを分離した、レイアウトだけのフレームワーク的なものがあればいいのではないかという気もします。