俺は女性でなくて良かった。女性なら死んでいたに違いない。
以前マシューボーンのドリアン・グレイを観たときは今ひとつだったので、まあ代表作だし観ておこうレベルだったのだが非常に良かったです。
理由は色々あるのですが、作品自体と関係ない理由として今回中央の3列目という非常にいい席だったというのはあります。別に発売日に買ったわけでもなく、発売日から1ヶ月くらい経っていたのですが。グルーポンとかにも流れていたようなので、以前の熱狂とはちがい興行的には厳しいのかもしれません。
正直自分も勘違いしていたのですがが、白鳥は男性だけど、他は女性役は普通に女性。そして話は意外に普通に白鳥の湖だったりします。
最初の現代の英国王室っぽいノリが結構強烈で、いや日本で皇族だとこんな話無理だろう、さすが英国と思ったが、冷静に考えれば白鳥の湖ってそういう話なんですよね。
なんか一見奇抜に見える数々の設定が、そう考えても確かにちゃんと白鳥の湖としてつじつまを合わせることが可能だなあという点が面白いです。
男同士だと舞踏会はどうするのかとか、スペインの踊りはそのまんまやるのかよとか、その辺古典だからこその楽しみがありました。
白鳥も優雅なんかじゃねえぜ!奴らは猛禽類だ! というのは"とりぱん"的には常識。いやとりぱん知らないと思いますが、白鳥の美しさをむしろ男性的な雄々しさに見るのはそれはそれで合っている気がします。
そして書きましたが、そのダンスが男性から見ても実にセクシーなんですよ。まして女性やゲイの方々は悶死するのではないかと思います。再度言いますが3列目ですよ。
最後も白いバレエ…っていやそれ違うから!的なノリから、まさかの泣きの展開ということで最後まで色々楽しめました。
今回劇場はシアターオーブということで、BABELに続いて2回目なんですが、劇場としては行きやすいし、BABELも結構良かったので、ミュージカルだけでなく、ダンス系は今後もやってほしいですね。KAATとかさいたま芸術劇場とか演目はいいけど遠いんで。
まあ立地がいいせいかチケットは高い気がしますが。BABELとかそれほど有名でもないのにコンテンポラリで9000円とかチャレンジャーだなーと思いました。