あおい書店 閉店とリアル大型書店の価値

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あおい書店 川崎駅前店が3月末で閉店するそうです。自分にとってはここ数年で最も残念な出来事かもしれません。たかがチェーンの書店の閉店がなぜこれだけ残念なのか。それについて語らせてください。

自分はリアル大型書店が大好きです。読書家というほどではありませんが、中学生くらいの頃から暇があれば本屋に行って、雑誌を立ち読みしたりしてました。地元から出て大学に行き、そして就職して東京に出てきてからも、それだけは変わりませんでした。

東京で10年以上住んでいたのが中野でした。中野と言えばかつてのあおい書店本店です。中野は新宿に近いので紀伊国屋書店にもよく行きましたが、地元で書店と言えばあおい書店でした。

その後、仕事の関係で現在の住所に引っ越してきました。このとき自分の求めるレベルの大型書店が地元にないことに愕然としました。

そこで見つけたのが川崎のあおい書店です。引っ越して間もないころに、以前と同じ書店があったいうことの安心感は代えがたいものでした。


あおい書店は漫画の品揃えがすばらしいです。本店が中野にあったこともあるのかもしれません。

特に自分は"日常系漫画"が好きなのですが、その充実ぶりは大丈夫なのかと心配になるくらいです。1つの書棚の半分が「ゆるゆり」とかおかしいだろ。いや大丈夫でなくなりましたが。

理由は書店そのものの衰退もあるとは思いますが、駅ビル アトレ川崎のリニューアルに伴う、川崎DICEの今後の見通しの悪さもあるのではと思います。東急ハンズユニクロABCマートも今後はやばそうです。



今リアル大型書店に将来性は全く期待されていません。もちろん自分もAmazonは利用しますし、電子書籍も買います。ただ自分にとってはリアル大型書店でしかない価値はいまだに大きい。

Web書店は買うものが明確に決まっているときはいいのですが、なんとなくその分野の本を調べたいときに一覧性が悪いです。物理的な書棚の背表紙の情報量に対し、ディスプレイの情報量は少なすぎる。

電子書籍は自分もよく利用しますが、図表が多いものは読みにくい。プログラムのコードが画像で文字が小さすぎるとかもよくあります。そして意外と後から参照しにくいです。

あと自分は漫画は紙で読みたい派ですね。紙が好きなのもあるし、読み返すことのハードルが低いのもあります。

Amazon時代のリアル書店の方向性として、店主のセレクトショップ的な方向が注目されたりしています。でも自分はそれには全く興味ないですね。店主とのコミュニケーションにも全く興味がないです。

リアル大型書店には自分にとってはまだ大きな価値がある。ただその価値は多くの人にとってはなくなってきているのは事実だと思います。そこをなんとかする案が自分にあるかというと思いつかないです。

ということで、あおい書店 川崎駅前店 ありがとうございました。そしてリアル大型書店は頑張って残っていただきたいものです。もちろん今後もリアル大型書店で本を買いますよ!