リコリス・リコイル

前半までは神作品だったのだけれど、後半は投げっぱなし感がある。まずは良かった点から。3話までの千束がとにかく凄かった。自分は声優さんについてうまいとかいうのがわからないのだけれど、千束の演技については本当に凄いと思った。3話まではたきながほ…

プリマドール

ベタに泣かせるアニメだけどそこがいい。よくある設定ではあるんですよ。元々戦争のための機械が戦争が終わった後で自身の新たな役割を見つけていくが、戦争の影に巻き込まれていくという。あえていうなら萌えに振り切ったヴァイオレット・エヴァーガーデン…

アレック・ソス Gathered Leaves

この20年間での変化はスマホだけなのかもしれない。本展は2002年からのこの20年間のアメリカの写真で構成される。そこには驚くほど時代の変化というものが描かれていない。これは1970年代の写真であると言われても納得するのではないか。もちろんその被写体…

楽しく上達などない

よく「楽しんで上達しよう」と言いますよね。逆説的に「学習や練習を楽しめない人は上達しない」と言われたりもします。自分の実感としてはそれはあり得ないと思っていて、何らかのスキルを上達させるための行動は、全て苦痛であると思います。この前提には…

NHKはテレビの有無を聞け

うちにはテレビがないのでNHKの受信料も払っていません。何も法律には違反していない。しかしその場合もNHKのはがきや訪問で「受信料契約のお願い」が来るのです。これ自体はまあいい。問題だと思うのはその際に彼らが、テレビの有無を全く確認しないことで…

Steamのゲームをタスクバーにピン止めする

SteamのゲームのショートカットはURLファイルというものになりますが、これはタスクバーにピン止めできません。ゲーム本体のexeファイルをピン止めする方法が通常ですが、これでもうまく起動しない場合があります。その場合は以下で対応できます。このショー…

PCゲームはめんどくさい: ハード編

最近グラボを買ってPCでゲームをするようになりました。まあやってるの「メルルのアトリエ」ですけど。これまでもPCでADVはやっていたりしたのですが、3Dのゲームはゲーム機でしかやってなかった。内蔵グラフィックスしかなかったから。今回グラボを買ってPC…

李禹煥展

李禹煥といえば「もの派」の筆頭として「点より」「線より」のシリーズで有名な作家。作品自体は何度もいろいろな場で観たことがある。大規模な個展も観たことがあるような気がするが、横浜美術館の大規模展も2005年とのことで意外と初めてかもしれない。会…

いきのこれ! 社畜ちゃん

いきのこれ! 社畜ちゃん(1) (電撃コミックスNEXT)作者:結うき。KADOKAWAAmazon「いきのこれ! 社畜ちゃん」を既刊8巻まで読んだ。ブラック成分多めのITエンジニア日常系としてかなり面白かった。自分はITエンジニアという仕事をかなり長くやっているのだが、…

べき論は思考停止でしかない

正解が明確に決まらない問題において、べき論を持ち出すことは何の解決にもならないと最近よく思います。現実的な利点と問題点から結論をだすしかないのではと。仕事においては正解のない問題ではあるが、なんらかの結論を明確に決めて、それに全員が従わな…

ITエンジニアの石積み

ITエンジニアのスキルというのは、賽の河原の石積みに過ぎないのだと思います。最近自分は新卒やインターンと接する機会が増えたのですが、彼ら無茶苦茶優秀なんですよね。中途採用とほとんど技術レベルが変わらない。2週間くらいいれば普通に通常の仕事を任…

小松美羽展

絵画そのものの力に圧倒された。小松美羽という作家は知らなかった。単純に展覧会の検索サイトで曼荼羅の絵にピンとくるものがあったので行ってみた。結構人がいて珍しく予約の確認までしていたので、テレビで放映されたとかあったのかもしれない。もしかし…

正しいテロ

安倍元首相銃撃事件というのは「正しいテロ」だからこそ厄介なのではないだろうか。安倍元首相銃撃事件は許されるべきではない。確かにそれはその通りなのだが、報道を見ているとこの事件を京アニ放火事件や秋葉原殺傷事件と同じ見方をして「孤立の解消」の…

新写真論

新写真論: スマホと顔 ゲンロン叢書作者:大山 顕株式会社ゲンロンAmazon写真を取り巻く環境は大きく変わった。でも評価基準はあまり変わってないのではないだろうか。実はかなり昔に大山さんのワークショップに参加したことがある。大山さんはデイリーポータ…

蜷川実花 瞬く光の庭

蜷川実花のいつもの花写真だが、それこそがこの展覧会の価値だった。花の写真というのは「現代美術」という文脈に置かれてしまうと途端に難しくなってしまう。「現代美術」の展覧会において普通に綺麗な花の写真があったら、これは何かの罠だと思うのではな…

劇場版『RE:cycle of the PENGUINDRUM』

誰かに選ばれないといけないのか。かなり昔の話だが精神的にかなり参っていた時があって、その時は心理カウンセラーの相談サイトをよく見ていた。たくさん見て気が付いたのは、人は「自分に選択肢がない」と思うことに対して強いストレスを感じるということ…

三体 三部作

三体 三部作を全部読み終わりました。SF的アイデアの数々は面白いけど、物語としては第二部以外は微妙な感じでした。以下はネタバレ有りの感想です。 SF的アイデアの数々自体は結構面白かったと思います。ここでSF的アイデアというのは、物語の展開とその理…

NEW GAME! 漫画版

真っ当な仕事ものとして普通に素晴らしい作品。NEW GAME! 漫画版を全13巻読み終わりました。アニメ版1期2期のほうを先に観てから読み始めましたが、アニメ版2期の話以降もダレることなく面白く読み終わることができました。きらら作品ということもあり、こん…

"映画 ゆるキャン△"が取らなかった選択

映画 ゆるキャン△のネタバレ有り感想です。 "映画 ゆるキャン△"はハッピーエンドではあるが、どこかすっきりしない部分が残った。それは"しまりんが今の会社をやめて、新キャンプ場の管理人になる"という選択を心のどこかで期待していたからではないかと思う…

おにぱん!

"明日ちゃんのセーラー服"とはまた異なる日常系アニメの映像の可能性を広げてくれた作品。日常系アニメというのは映像的には地味になりがちだ。そもそも物語に大きなドラマがない。バトルもライブもスポーツも基本的にはない。設定によって多少はあったりす…

シャリーのアトリエ DX

いい意味で普通のRPGになったアトリエ。シャリーのアトリエをクリアしました。これで黄昏三部作は全部クリアしたことになります。黄昏シリーズ以外だとロロナとトトリしかやっていないので、自分のやった中では最も新しいアトリエです。8年前のゲームだけど…

このはな綺譚

映像も話も美しい。このはな綺譚のアニメ版を全話観終わりました。非常に良かった。ストーリー主導のアニメとしてはスタァライトとプリンセス・プリンシパルに次ぐレベルで良かったと思います。正直最初の3話はそこまでピンと来なかったんですよ。温泉宿とい…

天冥の標

《天冥の標》合本版作者:小川 一水早川書房Amazon正しいSFとしての楽しさに溢れた作品。天冥の標を全10巻、単行本で17冊を読み切った。第1巻を買ったのが去年の10月なので約7か月かかったことになる。大長編ではあるが、1巻を出したら人気が出たので2巻以降…

劇場版 きんいろモザイク Thank you!!展

映画版が好きならいろいろ考察もできて面白いのではないかと。自分はきんモザは原作もアニメも大好きです。"劇場版 きんいろモザイク Thank you!!"も劇場で6回観ているので、当然本展も行って来ました。新潟はさすがに大変な時期でもあり行ってなかったです…

話をするのに酒はいらない

「大人が話をするなら酒を飲むのが当然」という文化も、アフターコロナの世界で考え直してみるべきではないでしょうか。自分は酒をうまいと思ったことはありません。飲めないわけではない。ただ好んで飲みたいとは全く思わない。社会的に飲まないと空気が悪…

秋葉原事件

秋葉原事件 加藤智大の軌跡 (朝日文庫)作者:中島岳志朝日新聞出版Amazon「裏の自分」とどう付きあっていけばいいのか。先に「令和元年のテロリズム」を読んだうえで、もう一つどうしても避けて通れない事件、それが「秋葉原無差別殺人事件」だった。これまで…

令和元年のテロリズム

令和元年のテロリズム作者:磯部涼新潮社Amazon人生は皆異なる。本書は令和元年に発生した3つの事件、川崎殺傷事件、元農林水産省事務次官長男殺害事件、京都アニメーション放火殺傷事件についてのルポタージュである。川崎殺傷事件とは男が小学校の児童を無…

明日ちゃんのセーラー服

圧倒的な映像による日常系アニメの革命だったと思う。本作は実のところストーリーが凝っているわけでもなければ、心理描写が優れているわけでも、ギャグが面白いわけでもない。もちろんそういう要素はあるけれど、そこが一番の特色というわけではない。本作…

スローループ

スローループのアニメ版を最終話まで観終わった。3人の互いを思いやる気持ちが、「百合」という言葉で安易に表すことのできない良い関係性だったように思う。日常系では同性同士の疑似恋愛という関係を扱うことが多い。いわゆる「百合」だ。主要メンバのうち…

他者の靴を履く

他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ (文春e-book)作者:ブレイディ みかこ文藝春秋Amazon正論を言っているとは思うが、論理的には納得いかない部分も多い本だった。 シンパシーとエンパシーを分ける意味はあるのか 本書の特徴はシンパシーとエ…