人喰いの大鷲トリコ

トリコ解いた。いいゲームだと思うけど、楽しかったかと言われると微妙な感じがする。ゲームに求めるものがエンターテイメントなのかどうかによって評価は変わると思う。

なお自分はICOは解いた。ワンダは2体目で挫折した。アクション苦手で死にまくるのに、死んだときの復活が敵から遠いのがめんどくさくてやめた。なのでそんなに上田作品大好きなわけでもない。

楽しかった点

  • 文句なくトリコはかわいい。その動きの動物らしさは素晴らしい
  • 物語は多くはないが、特に最後はこのゲームならではの感動はあると思う
  • アドベンチャーゲームとして謎が非常に考えられている。今回の肝である大きな動物を使用した仕組みも非常に良くできている

ストレスだった点

  • 中盤はひたすら謎解きだけなので、詰まるとつらい
  • 敵に対して逃げることしかできないことが多い。捕まった時のガチャガチャもストレスが強い。
  • トリコの移動できる場所は物理的に遠いので、どこに行けるのかわかりにくい
  • トリコへの指示が何ができるのかかわかりにくい。特に○ボタンはわからないと思う
  • トリコに乗った時のカメラワークが酔う。変な場所に捕まると移動中に景色を見るどころではない

ICOも似ているが、ICOはまだ自分で敵を倒せたのと、少女がトリコより操作が単純だったのでストレスが少なかったかもしれない。

評価の難しいのは、この"自分が無力であること"、"トリコが扱いにくいこと"は意図してやっていることだとわかるので、それを否定すると良さも壊してしまうこと。それが十分にわかるために、ストレスがたまる点があるから悪い作品と言うわけではない。むしろ作品としては良い要素となっている。

ただゲームにエンターテイメントだけを期待すると結構つらいものがあると思う。これが映画であれば2時間なので、エンターテイメントでなくても良い映画を見ることもできるが、ゲームは最低でも10時間はやるので、途中で飽きる人がいても不思議ではない。

たぶん企画の時点でこういう内容になることは決まっていたと思うし、率直に言って最初から決してメガヒットになる可能性のない作品だと思う。こういう作品は今でもモバイルの買い切りアプリでは結構ある。有名なMonument Valleyなんかはそうだ。

ただこれはインディーズだからできるのであって、この内容にこれだけの期間と時間をかけて最後まであきらめなかった上田さんとSIEは凄いと思う。