未確認で進行形 アニメ版

"未確認で進行形"のアニメ版を全話観終わってしまった。単行本も全巻持ってるけど非常に面白かった。

今は他の日常系漫画のアニメ版をいろいろ観ているが、やはり"未確認で進行形"はダントツで面白いように思う。漫画版が好きでも、アニメ版はイマイチ乗り切れない作品も多い。その理由を考えてみた。

日常系漫画のアニメ化のデメリットはテンポの悪化ではないかと思う。漫画だと1コマで終わる状況説明が、アニメだと10秒くらいかかることも多い。

理由は、動画なので状況説明に一定の時間が必要なこと。そして4コマの場合、各話の接続のためのシーンが必要なことがある。

これがマンガ版で各話が起承転結がしっかりしていればまだメリハリがあるのだが、日常系だとそのあたりがぼんやり可愛さだけで成り立っているものも多く、余計テンポが悪くなる。

メリットはキャラクターの魅力の増加である。当然動くことによる可愛さは増える。そしてもう一つは絵の平均化である。作家さんにとっては初期作品だと絵がイマイチなこともあるが、そのレベルはアニメ化で平均的に上がる。


"未確認で進行形"はこれが両方ともいい方向に働いている。

まず、テンポの悪さは全く感じられなかった。元々4コマとして起承転結がはっきりしており、可愛さだけで成り立っている回がほとんどない。

その上、原作も話が連続しているので、原作にないつなぎのためのカットが必要なかった。連続する話として繋がりにくい回や、テンポを悪くする回はアニメ版では削っているが、それでもほぼ原作通りである。

最後に、恋愛の進行や彼らの正体という大きな話があるので、アニメとして連続する話を作りやすいのもあると思う。

そしてアニメ化によるキャラクターの変化を最大限に生かせた。もともと"未確認で進行形"はいわゆる"萌え絵"ではない。キャラクターそのものの魅力と、ギャグで成り立っている漫画である。

そこにアニメ化によるキャラの魅力の増加が効果的に入る。とにかく主人公の小紅のパワーアップぶりは大きい。真白たんは言うまでもないが、紅緒様の魅力も3倍増しである。個人的には紅緒様推しです。逆にこのはやニコちゃんはうざさが増した感がある。

そしてそれを非常に効果的にアピールするオープニング。オープニングの最初の10秒のカットは、セクシャルな路線に持っていくのかと最初少し心配したが、本編は変に媚びたところもなく、キャラの魅力を引き出すいう意味では素晴らしいと思う。


そんなわけで2期が待ち遠しいですね。1期が5巻までで、既刊9巻だから話数的にはそろそろなはず!!