イスラエルに行きたい人のために

イスラエルに行ってきました。行ったのはエルサレムベツレヘム、エリコだけの実質4日間ですが。この経験からイスラエルに興味はあるけど大丈夫なのかと思っている方へのエントリになります。

旅行難易度は高くない

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自分はこれまでヨーロッパ、アジア、アメリカと15カ国に行ってきました。イスラエルと聞くと大変そうなイメージがあるかもしれないですが、ヨーロッパやアジアの旅行に行ったことのある人なら特に難しくないと思います。

まず英語の通用する場所が非常に多いです。イスラエル公用語ヘブライ語で英語ではないですが、観光地なら商店や食堂でも普通に英語が通じますし、英語の案内があります。ヨーロッパやアジアより全然通じます。むしろ聞き取れないと"Can you speak English?"って詰められるくらいです。

また東南アジア諸国やインドと異なり、物売りやタクシーのしつこい客引きもありません。土産屋で声をかけられることくらいはありますが、東南アジア諸国やインドのような断るだけで疲れるようなことはないです。

クレジットカードもどこでも使えます。通貨シュケルもわかりやすいです。1シュケル30円くらいで計算もしやすく、硬貨も紙幣もローマ数字が大きく書いてあり悩むことはありません。最近は日本の両替店でも直接シュケルに両替できます。

とはいえ物価は高いです。ミネラルウォーターで7シュケル、スプライトで10シュケル、ちょっとした食事で50シュケルかかるのは珍しくありません。

治安は良いが、兵士は多い

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多くの人が心配するのが治安だと思います。ただこの治安は2種類あって、旅行者が気を付ける盗難などの日常的危険と、テロや地域紛争等の突発的危険があるように思います。

日常的危険については、少なくともエルサレムベツレヘム等の観光地は悪い印象はないです。旅行者で最も多いのはヨーロッパの高齢者で、みんな普通に観光しています。

ただエルサレムは兵士を見ることは非常に多いです。銃も相当のものを持っており、それあっての安全ではあります。ちなみに女性兵士も普通にいます。不謹慎ですが、金髪女性兵士とかアニメにしかいないと思っていたのでちょっと興奮しました。

突発的危険もなかったですが、今回はタイミングが良かったのもあるかもしれないです。選挙が終わったが与党が芳しくなく、ネタニエフ首相が強硬路線をとりづらい状況だったので。

入国、出国は過度な心配は不要

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実は行く前に最も心配していたのは治安よりも入国審査でした。なぜなら去年自分はイスラエルの仇敵イランに行っています。

パスポートにイランの入国記録があると別室に連れて行かれて数時間待たされるという話をネットで読み、旅行代理店からも聞いていたからです。

しかし今回自分は別室送りはなく、普通に入国審査カウンターの質問だけで入国できました。もちろんイランについての質問はされましたが、目的、滞在日数、いつ行ったか、友人はいるかなどの質問のみでした。イラン入国も1回だけで、他の中東諸国の入国もなかったからかもしれません。

一点他国と異なったのは、入国審査に行く前のセキュリティチェックでも自分だけ捕まって似たような質問をされたことでしょうか。この時はホテルのバウチャーも確認されました。

出国も大変と聞いていましたが、他国と違うのはチェックインカウンターに入る前の荷物チェックの質問があることですかね。質問は通常の危険物の質問の他、梱包後に何かプレゼントをもらっていないか等です。

どっちかというとチェックインカウンターで荷物を預けるときに長時間待ちになるお客さんが多く、そこで時間を取られました。

全体として他国よりは厳しいが、そこまで神経質になる必要はないと思います。

安息日と祝日に注意

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イスラエル旅行で最も注意すべき点。それは安息日と祝日です。商店は全て営業停止、公共交通機関も動かなくなります。もちろん美術館などの公共施設もお休みです。

自分は安息日については注意して旅程を立てていました。しかし祝日については全く気にしていませんでした。今回の旅行では旅行中に贖罪の日という安息日以上に全てが止まってしまう祝日にあたってしまうことに出発一週間前に気が付きました。

実はエルサレムにおいては安息日だろうが贖罪の日だろうが旧市街の商店は営業しています。そのため贖罪の日には片道1時間かけてホテルから旧市街まで歩いて行っていました。

祝日の前日も注意が必要です。なぜならユダヤ教の一日は日の入りから始まるからだそう。公共施設などは祝日の前日も休みだったりします。贖罪の日もその前日の15時以降は商店が閉まって公共交通機関が止まります。

まあ逆に言うと休みが統一されているのでわかりやすいとも言えます。公共施設などは金曜日の他は火曜日が休みのことが多いようです。

エルサレムを楽しむにはキリスト教の知識は必須

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これはエルサレムに限った話ですが、キリスト教についてのある程度の知識がないと、観光しても面白くないのではと思います。

単に美しい古い建物や旧市街が見たいというだけなら、フランス、イタリア、トルコ、イラン等に行ったほうがいいです。

エルサレムの旧市街は広いですが、商店は土産物屋がほとんどです。古い建物はありますが、広いスペースがないのでそれを外から見ることができる場所がほとんどなかったりします。

キリスト教の遺物と信じられている場所に実際に行くことにより、クリスチャンが信仰を深める糧とするのが、最もふさわしいメインコンテンツなのではないかと思います。

逆に自分のようにクリスチャンではないが、少しは聖書やキリスト教について勉強したうえで行くと、イエスという人物が生きていたこと自体は事実として認めるとしても、これを遺物として認めるのは地理的に無理があるのではという感じを受けたりします。

例えばナザレとベツレヘムエルサレムの位置関係とか、聖墳墓教会の位置は本当にゴルゴダの丘なのかとか、実際行くとなかなか疑問が多かったりします。それもまた楽しみ方でしょう。

旧約聖書時代については遺跡的なものはエルサレムにはほとんどありません。イスラエル博物館に行くしかありません。ここは非常に充実しています。

まあイスラエルに行くという人はある程度興味関心のはっきりした人だと思いますが、念のため書いておきます。

まとめ

イスラエルは思ったより旅行しやすい国です。
特にクリスチャンの方は一度は行ってみるといいのではと思いますよ。