ブルリフについて再び

ブルーリフレクションをやったのはもう4ヵ月前のこと。誰もが言うようにゲームとしてはあまり面白くなく、かなり厳しい評価を書いていた。これ以外もこの年にやったゲームは面白くなかったものが多く、ゲームに疲れていたのもあると思う。
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ただ遊んでいた当時はそこまでいいとは思っていなかった音楽が、音楽だけで聴いてみるとすごくいいことに後から気がついた。公式サイトで一部の楽曲が無料配信されているが、困ったことにサントラは限定版付属で一般販売していない。

どうしても欲しくなって思い切ってヤフオクで手に入れてしまった。そこから何故か公式ビジュアルブックまで手に入れてしまった。これも中古なので高かったけど。

そんなこともあり、ブルリフのストーリーについて少し書いてみたい。なおストーリーの本質的なネタバレありで書くので、知りたくない人は読まないで欲しい。








ブルリフの魔法少女物語に対する一番のアンチテーゼ、それは「願いが叶う」という約束が意図的についた完全な嘘であり、物語としてそれに代わる報酬が何もないことだと思う。まさに「奇跡も魔法もない」話だ。

これが平凡ではあるがそれなりに幸福な日常に戻るという話であればまだ良い。しかし日菜子は最初から大きな傷を持っており「願いが叶う」と聞いて協力する。しかし結局のところそれは嘘なので解決しない。大きな傷という「現実」に再度戻らなくてはならない。

悲劇というわけではない。それでも感じるこの「やるせなさ」こそがブルリフなのだと思う。そうは納得しているものの、それでも日菜子には最後はもう少し幸福になって欲しかった、率直に言えばバレエを踊る日菜子を観たかったという思いは強い。


そんなわけで割と重めの話だったと思うのだが、日常系ぽい楽しさも結構あった。

個人的にフリスペのチャットが大好きだった。「ライム、ボケは求めてないよ」とか、麻央のプロフィールへのツッコミとか。公式ビジュアルコレクションでチャットの全テキストが読めたのは予想外でうれしかった。

あとはやっぱり「デスマーチ」ネタですかね。天才ピアニストというお嬢様キャラにこういうネタをかぶせてくるセンスはいい意味でおかしいよなと。


そんなわけで愛されるブルリフなのだが、それだからこそゲームとしての出来に「どうしてこうなった」感は強いのだなあと。アニメ化もフルリメイクも難しいだろうし、惜しいコンテンツだという気がする。