熊野三山に行ってきた

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遅めの夏季休暇として熊野三山に行ってきました。熊野三山とはというのはこの辺に書いてある。平たく言うと和歌山県にある古い三つの神社ですね。熊野古道という参詣道とあわせて世界遺産になっています。
https://www.mikumano.net/nyumon/3zan.html

出雲大社伊勢神宮は行ったことあるので一度は行きたいと思いつつ、正直陸の孤島感ある場所でして旅行の計画が立てづらく、今年は海外も行けないしせっかくなんで行くか感で行ってきました。

感想としては、神社はロマンですよね。そういう歴史的ロマンをどこまで感じられるかで行くべきかどうかが決まるというか。逆に言うとある程度のロマンを感じるだけの知識と思い入れがないと結構厳しい気がします。

神社は寺と違って仏像のようなわかりやすい美術品があるわけでもなく、建物も結構近年に建てられたものが多いので、ここに限らずそうではあるのですが。

自分にそこまで思い入れがあったかというと正直微妙で、行くこと決めてから下記の本を読みました。割と古い本ですが、熊野三山の歴史という本は意外とないので。長くも難しくないですが日本の中世史に興味ないと結構読むの大変です。古事記レベルからゆかりのある場所ということはわかった。

熊野詣 三山信仰と文化 (講談社学術文庫)

熊野詣 三山信仰と文化 (講談社学術文庫)

  • 作者:五来 重
  • 発売日: 2004/12/11
  • メディア: 文庫


日程的には二泊三日。紀伊勝浦に宿をとって一日目に熊野那智大社、二日目に熊野本宮大社と熊野速玉大社の予定が、一日目は雨で、さすがに行くことはできず、串本応挙芦雪館に行きました。正直このあたり雨降るとどこも行くとこないので、雨の日プランは事前に考えておいたほうがいいです。

串本応挙芦雪館は結構いいです。有名な芦雪の龍虎図を保持しています。自分が行ったときは本物は貸し出し中で観られなかったですが。本物の襖を完全に管理された展示室で管理しているのとは別に、レプリカを実際の寺で本来展示されたいたままの姿で観ることができます。実際に寺の境内で観ると、こんな躍動的な虎と竜の間で、心安らかにお経を唱えることができるのかという気もします。

二日目は晴れて熊野本宮大社へ。新宮側から行く場合、初心者におススメとされる発心門王子 - 熊野本宮コースを歩くには、一旦本宮まで行って、発心門王子行きのバスに乗って、また歩いて本宮に戻って来るというコースになります。そんな本末転倒なコースは嫌という人は白浜側からバスで行きましょう。

古道は最初は通常の舗装道路ですが、途中から山道でそれっぽくなります。まあ単なるトレッキング的な感じですが、そこにどれだけロマンを感じるかですね。7kmとのことですが坂も多く、自分のように普段全く運動してないとそれなりに大変です。とはいえカップルが手を繋いで歩いていたので、子供でもなければ大丈夫ではないかと。
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熊野本宮大社です。普通に大きい神社ですね。
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普段おみくじとか全く引かないのですが、日本で三番目くらいには格式の高い神社なので引いてみました。大吉だったのでいろいろ大丈夫だと信じたいです。
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新宮に戻って熊野速玉大社。ここは完全に新宮の街の中にあります。残念だったこととして熊野神宝館に入れなかったんですよ。今調べたところ老巧化のため10月から3月まで休館だったらしいです。
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三日目は午前中に熊野那智大社那智の滝へ。熊野那智大社も大門坂からの参詣道を歩きます。ひたすら登りで1時間くらい歩くので結構つらい。でもいい階段なので階段好きにはたまらないです。ここもロマンを感じられるかですね。個人的には朝早かったので人がほとんどいなかったのが良かった。
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登りきって熊野那智大社
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そこから那智の滝に行く途中で那智山青岸渡寺の三重塔があります。
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これ自体はわりと最近再建されたのですが、二階の壁画が面白くて油絵なんですよね。インド系の結構フリーダムな感じで誰が描いたのか気になるのですがわからず。
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そして有名な那智の滝です。これは普通に良かった。
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こういう神社仏閣に行くとですね、神社仏閣が最初からあって、それがあるからありがたいという気持ちになるのですが、本当は順序が違う。特にこの地の場合は那智の滝が最初にあって、それに対する畏敬の念から神的なものを感じて、そこから修行したり、祀るための施設を作ったりしたわけです。そういう自然に対する畏敬の念を素直に感じることができた。

そんなわけで、白浜に戻って空いた時間で三段壁と千畳敷に行って帰りましたとさ。
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