東京バレエ団 ラ・シルフィード

三大バレエブランの元祖として、とりあえず観たことないし観ておこう的な感じだったのですが、思ったよりかなり良かったです。

物語はシンプルなのですが、前半後半それぞれ見せ場があって、どちらもバレエの踊りそのものが物語と密接に結びついていることがいいですね。前半の妖精と婚約者との三角関係の踊りもいいですし、後半の悲劇への展開がいじらしく展開されるのもいいです。

羽が取れるときは、まあわかってるんですがちょっときました。相手を自分の物にしたいと思うあまり、相手の長所を奪ってしまい、結局全てを失ってしまう。普遍的な話だなあと。

ラコット版は結構最近だからなのか、妖精の演出に小さなエレベーターやワイヤーが使われるのも結構新鮮でした。舞台の結構変なところから出てきたり、出ていったりするし。

妖精らしさを舞台装置に頼るのはバレエとしては邪道感がないわけではないですが、あくまでシーンの導入部のみ使われており、バレエそのものの価値を全く邪魔していないのもいいですね。

あとはどうでもいい話なのですが、この話スコットランドが舞台ということで、男性もスカート履いてます。男性であっても踊るときにスカートがふわっとなるとドキドキしてしまうもので、すり込みというのは恐ろしいと思いました…