ハイスクール・フリート

可愛い女の子が現代の艦隊戦をする。戦争論とかないけどそれでいい。

エジプトの話はよ書けよと言われそうだが、先にはいふりについて書く。エジプト出発は夜の便だっだのだが、旅行準備してちょっと出発まで時間があったので本作10話を観ていた。本作の続きを観るために安全第一で帰国しようと心に誓ったので無関係ではないはずである。いや関係ないか。

本作と似た系統としてストライクウィッチーズガールズ&パンツァーがあると思うが、どちらも今一つ自分に合わず、最初だけ観て観るのをやめている。一方で本作は最初から最後まで楽しく観られてしまった。本作が自分にとって面白かったのは何故か考えた。

まずは艦隊戦の映像的な新鮮さがある。航空機や戦車は近未来兵器を含めれば映像的にはありふれている。それに対して海での艦隊戦を映像で観ることはかなり珍しい。魚雷の発射を海上から落とすのとか全然知らなかった。


また重要なのが、注意深く思想性を回避するシナリオになっている点だと思う。フィクションで海での現代艦隊戦が扱いづらい理由として、過去の太平洋戦争にせよ、現代の東アジア情勢にせよ、あまりにも直接的に現実につながりやすい点は無視できないと思う。

そこに踏み込むにはそれなりの覚悟が必要である。中途半端にやって非難を浴びるくらいなら、そこはやりませんよという割り切りもフィクションの一つの在り方だと思う。

本作では反乱が起こった理由をウイルスのせいというかなり御都合主義的なやりかたで扱っている。その産み出された理由や組織についても深入りすることはなく、あくまで一種の災害のように扱われている。

特定の思想を持つ相手を倒すことではなく、災害をどのように皆で協力して回避するかという点が物語の主軸となっている。そして最も強い主人公の動機を、幼馴染の友人を助けたいという部分に置いている。

そのため戦闘はあるが戦争感は全くない。この点は物足りなく思う人もいるかもしれないが、自分はこのやりかたはこれでありだと思う。ストライクウィッチーズは中途半端に戦争に踏み込んでる感が微妙な気持ちになったので。


女の子が可愛いことについては好みもあると思う。本作はエロに振りすぎない品の良さがある。水着シーンは多いですが常に海だし、平和で暇なときに遊んでて水着だから、不自然さはそこまでない。まあガン見するけどね。

船を動かすということでキャラクターの数はやたら多い。ソシャゲのアニメ化並みの多さである。それでも観ていてあまり混乱しないのは、船の中で仕事の役割で班分けされているから。船が一つの会社のようにも見え、岬が艦長としてどうあるべきか悩む場面も多く、お仕事物としても観ることができる。

各話のサブタイトルが"ピンチ"になってるくらい毎回それなりに緊迫したシーンがあるのだが、日常展開もしっかりやってくれるのがいいところ。とにかく観ていて楽しい。

キャラクター的にはココちゃんが自分の中では最高。見た目はおっとり系だけど実は優秀。妄想気味でノリもよく、ボケもしっかりこなすという完璧ぶり。ごちうさにおける千夜ちゃんなんだけど、意外と人気ないらしい。何故だ。


ミリオタ向け美少女アニメといわれればそうだが、意外とないラインなのではと思う。