零の軌跡 / 碧の軌跡

ちまちまやっていた碧の軌跡 Evolitionをやっと解きました。自分はゲームの進行が遅いので、前編である零の軌跡から始めて計1年くらいやってたことになります。それなりに長い期間やってたのでなんとなく感想です。

本作の面白いところは舞台がクロスベル市とほぼその周辺に限られることです。クロスベル自治州という設定で、国家ではないがそれなりに自治権はある、しかし宗主国の意向に翻弄される大商業都市。かつての香港、上海が近いのかもしれません。

RPGの場合、続編は世界を広げる方向に進化するのが通常の流れですが、空の軌跡に比べて舞台を狭めるというアプローチはかなり斬新でした。最初絶対これより広がると思ったけど結局マップ変わらないのが面白い。

後半には国家とは何かという話になってくる部分もあり、その点はなかなか面白かったです。とはいえ結局のところ、国家を支えるために必要なのは武力であるという結論を覆すことはできないという、わりと身も蓋もない結論になるんですけど。

しかし、ISを見るに現代においても武力を所持し、大国の対立関係を利用すれば国家を成立させることはできてしまう。そしてその国家の精神的基盤となるのが古から伝わる権威を復活させようとする力である。ゲームだけだと思っていたらそれが悪い方向で現実にも起きていることに恐ろしいものを感じます。


あとは普通にゲームとしての感想ですが、キャラクターのセリフは本当に丁寧に作られているのがいいです。空の軌跡の男女の恋愛に対して、本作は子供への愛情を巡る話となっていて、子供がいる親のほうが感慨深い部分があるのかも。まあ子供というか養子にですけど。

悪い点としては、長い割にエンディングがあっさりしすぎている点ですかね。ロイドとエリィのその後とかもっと見たかったです。

あとはやっぱり前後編二部作は長い。零はまあ一応終わってますけど、謎が全く解決されない消化不良でしたし、正直お使いが多くて面白くなかったです。碧でやっと面白くなった感じ。閃の軌跡はまた二部作で評判もイマイチだしもういいかなという感じですね。