劇場版 きんいろモザイク Thank you!!展


映画版が好きならいろいろ考察もできて面白いのではないかと。

自分はきんモザは原作もアニメも大好きです。"劇場版 きんいろモザイク Thank you!!"も劇場で6回観ているので、当然本展も行って来ました。新潟はさすがに大変な時期でもあり行ってなかったです。

アニメの展覧会は自分もいろいろ行きましたが、正直結構難しいんですよね。だって本編のアニメーションが一番すばらしいのはわかり切っているから。

コンテと原画というのが展示物の定番です。もちろん貴重ではあるし、それからいろいろ読み解くことができるとは思うのですが、自分にははかなり難しいです。

本展もコンテと原画はありますが、メインの展示はキャラクターの作画用資料でした。あとは背景資料や貼り込み素材等映像のための資料。この構成はかなり良かった。

日常系は大きな事件とかで映像の舞台側の変化をつけることが難しいので、キャラクターの私服が結構凝ってて、アニメだと放映回毎に私服が変わるのも珍しくないのです。それを観るのも楽しみの一つです。まあ自分の服には全く興味ないんですけど。

また自分がイラストを少し描くようになったというのもあると思います。よくアニメのムック本でキャラクターの前面、横、背面の作画用資料が載ってますよね。イラスト描くとあれ見るのが一番参考になるんですよ。だってそのためのプロの資料なんだから。

そんなわけで個人的に面白かった小ネタを書いていきます。

綾と陽子の母親設定

綾と陽子の母親設定がありました。映画確認したら確かに卒業式の父兄席で忍やアリスの母親の横に並んでるんですよね。本作以外で原作含めて出たことないのではと思います。原作の同じシーンを確認しても、忍とアリスの母親の横にいるのはモブです。

綾の母親のデザインが原先生になっているのも注目です。当然ではと思うかもしれないですが、作画設定資料のデザインの欄に書かれているのは、キャラクターデザインの植田さんのことがほとんどで、アニメ用のキャラクターデザインをした人みたいです。

ここから想像するに、このシーンでは原作にはない綾と陽子の母親を入れたいという想いがあり、そのために原先生が設定を描き下ろしたのではないかと思います。胸アツですね。

大胆な忍の私服の謎

忍が真面目に勉強していて、勇が夜食を作るシーンがありましたね。このシーンの忍の服はコルセットのように胸の上下で色が分かれていて、上は肌色に近くて、下が黒なので、結構胸が強調される服になります。

最初観たとき上は素肌なのかと思って、忍がこんな色気づいてしまって..しかしなぜ勉強中にと思いました。いや忍の部屋着が無駄に..もとい大変おしゃれなのは平常運転か。

この衣装ですが、設定資料を見るとベレー帽と肩掛けのある外出用のデザインがあって、肩掛けをなくすとこの状態らしいです。肩掛けがあると特に胸が強調されたりもせず普通に可愛い感じです。

たぶん衣装設定の時点で秋物としてデザインしたのだと思いますが、秋のシーンがこれ以外は時間の都合上入れることができず、このシーンで部屋着として使ったのではないかと思います。

しかし本作の忍はこの前のシノマムとのシーンの夏服も胸のところで色が分かれる胸が強調される服なので、やはり色気づいているのかもしれないです。

瞳の描き方がアリスだけ異なる

これは本作に限らず以前のアニメ版からそうだったのだと思いますが、瞳の描き方の資料があって、これはアリスとアリス以外で分かれているんですね。

確かによく確認してみると、瞳の真ん中の黒い部分の大きさはアリスだけ細くて、他のメンバとは異なります。自分も描くときに意識すると少しそれっぽく描けるのではないかと思いました。


映画についてはBDが発売されて配信も始まったこともあって、本展に行く前にも再度観ているのですが、何度見ても笑えるし、エンディングは感動するんですよね。

3期ができなかったのに心残りはありますが、原作の最後までアニメでやりきる作品というのは、アニメ化される作品のなかでも本当に限られた作品だけだと思います。きんモザは本当に愛された作品なのだなと改めて感じました。